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201007熊野古道

201007熊野古道その〇

7月の最初の土日に夏期休暇をくっつけて、熊野古道に行ってきた。

■7/2(土)
 羽田→関空→紀伊田辺→(バス)→滝尻→(歩き)→近露

■7/3(日)
 近露→(歩き)→熊野本宮

■7/4(月)
 熊野本宮→(熊野川下り)→新宮

■7/5(火)
 新宮→那智→白浜→アドベンチャーワールド→南紀白浜→羽田

という旅程。後半は熊野古道でないですが。


GPSも新しくて嬉しい。

熊野古道というのは、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社(新宮)、熊野那智大社)へと至る古からの参道で、今回歩いたのはそのうち、中辺路の一部(滝尻から本宮)である。世界遺産にも指定されている。

中辺路のほかに、小辺路(高野山から本宮)や伊勢路(伊勢神宮から本宮)などいろいろあるが、今歩くのは中辺路がもっともメジャーである。

参考文献は、『熊野詣』、『梁塵秘抄口伝集』、『枯木灘』など。『枯木灘』は紀伊出身の中上健次の小説で、帰ってきてから読んだ。

特に『熊野詣』は事前に読んでおいてよかった。コンパクトにまとまっていてお勧め。少々昔の本なので、らい病患者がよく参ってきた話などもしっかり書いている。

行ってから知ったのだけど、7月というか夏は暑いのでシーズンオフなんだそうだ。確かに標高も緯度も低いので、とても蒸し暑くて疲れた。3月や5月に訪れる人が多く、冬も雪が降ることもあるが積もりはしないので、歩けるそうだ。

写真はここ。

201007熊野古道その一(7/2)

一日目。4時おきで6時台の飛行機に乗る。寝不足が怖かったので前日も休みにしたが、後で考えるとこれが良かった。

電車に乗ると車窓は大雨で、この特急も本来は新宮まで行くところが、途中までしか行かないとのこと。梅雨時とはいえ、ちょっと不安になる。紀伊田辺の駅からバスに乗り換え、中辺路の歩き始めである滝尻についたのは、11時ぐらい。土砂降りである。

世界遺産センターみたいなところで身支度を整え、滝尻王子の裏から早速登り始める。王子というのは、大社の末社のようなもので、現存するのは多くはないが、昔は九十九王子といって百近くもあったという。梁塵秘抄口伝集によると、後白河院は34回も熊野詣をしているが、都度、王子の前で潔斎したり今様を詠んだりしたという。随分時間もかかったことだろう。

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豪雨。

滝尻からの登りだが、実はここが日程中一番厳しいのぼりである。500mおきに標識が立っており、今日の目的地である近露は26、つまり今日は13km歩く。本宮は76である。

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NOT KUMANOKODO.油断すると直ぐこの看板が立ってた。

しばらく登ると、不寝王子(ねずおうじ)があわられる。ここの登りで前日の寝不足を嘆く人が多かったんだ、などと冗談を言うが、実際寝不足じゃなくてもキツイ。さらに登って、やっと1があわられた。あと10倍以上かと思うと考えられない。

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不寝王子

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やっと1だよ。

もう少し登っていくと、傾斜が緩くなり、見晴らしのよい展望台のある飯盛山に到着。風が気持ちよい。

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ああ、涼しい。

さらに歩いていくと、民家が見えてき、路が舗装道路になる。13:30ぐらいに高原熊野神社に到着。ここには休憩所や棚田が見える見晴らしポイントもある。今日は大雨洪水警報が出ていると聞いたのはここの休憩所であった。

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高原熊野神社

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車でも来られます。

この辺は集落になっていて、舗装路をしばらく歩く。それを抜けるとまた植林の登り道である。池があったり沢が近くにあったりするので、たまにサワガニやカエルが道を横切る。今日は雨だから彼らも活発なようだ。カメラをぬらさないようにするのが一苦労である。

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池。

アップダウンを繰り返しながら植林の中を歩き続ける。大門王子、十条王子を通過するが、今は祠がたっているだけである。祠も再建で、本来どこにあったかも分らなくなっている王子も多いそうだ。

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大体こんな感じ。雨の方が雰囲気はあるが。

17:00ぐらいに大坂本王子辺りを歩いていると、Fさんの携帯に電話がかかってきた。宿の人からだ。もうしばらくでつく旨を伝える。大坂本王子の近辺は沢が涼しくて気持ちがよい。

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沢沿いは涼しくて気持ちいい。

大坂本王子を過ぎると、国道に一旦出るところに道の駅がある。ここでしばし休憩する。アイスが旨い。熊野古道のアイドル?とかガイドブックに紹介される牛馬童子についたころには暗くなっている。牛馬童子から近露まではずんずん下るだけである。

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牛馬童子

近露王子から宿までは500mもないが、疲れた足には随分と遠く感じられた。

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あじさいの季節です。

宿は、その名も「ちかつゆ」。温泉を持っている民宿で、鮎飯が有名である。
この日は貸しきり状態だったので、濡れたカッパなどの装備を広げさせてもらってだいぶ助かった。風呂に入り、食事は鮎を乗せて炊いたご飯にほぐし身を混ぜ込んだ鮎飯と、温泉のお湯を使った豆腐鍋だ。温泉はアルカリなので、豆腐が溶けて豆乳鍋のようになる趣向。おいしい。

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温泉水の豆腐鍋。

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あまごの唐揚げ

今日は、1から26だったが、明日は26から76まで歩くのを考えると愕然となったが、とりあえず考えないことにして寝る。

201007熊野古道そのニ(7/3)

二日目。

あんまりひどかったら途中まで車で、とも考えたが、前日よりは回復していたので歩くことにした。二日目は舗装路を7km、山道を13km、また舗装路を7kmの27kmである。後から考ええると、舗装路の部分は面白くもないのでバスや車でショートカットした方が賢いだろう。

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近露

近露の集落から歩き始め、比曽原王子、継桜王子までは舗装路だ。継桜王子のそばには茅葺の「とがの木茶屋」があったりしていい雰囲気である。ここまでショートカットするとよいだろう。ここでトイレ休憩。

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継桜王子の辺り

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茶屋は営業してなかった。期待してたのに。

どれだか分らない安倍清明とめ石や中川王子を過ぎて、小広王子ぐらいから山道に入る。といっても植林の中で歩きやすい。二日目はこの辺りから峠を3つ越えるのだ。

熊瀬川王子からわらじ峠までひたすら上る。下りは女坂という。下りきったところに川が流れていて、昔はここに茶屋があったという。ここからは男坂という登りである。案の定、女坂よりキツイ。登りきると岩神王子のある岩神峠に到着。ここでお昼ご飯を食べる。

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男坂。道が川のように。

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近露で作ってくれたおにぎり。3こぺロっといってしまった。

岩神峠からの下りも急勾配だ。昔の路はまいたりせずに直登が多いような気がする。そうでなくとも熊野古道は苦行であり、厳しければ厳しいほど来世が近づく仕組みなのだから仕方がない。下の方に降りると、湯川を併走するようになっていて、川からの水蒸気がとても気持ちよい。

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王子製紙って、この王子?と色めきたったが、帰ってから調べたら「東京府下王子」に工場建てたから王子製紙であって、この王子とは関係ないらしい。創業もあの渋沢栄一で、熊野と関係ない。

湯川と別れる付近の蛇形地蔵で水を補給しようと思ったら、ほとんど枯れていてショック。こんなに雨が降っているというのに。ここからまた三越峠への登りだが、さっきの男坂よりはきつくない。登りきると車路にでて、新しい休憩所があった。そこには水場もあったので一休憩する。雨も上がって日差しが強い。

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沢っていいなぁ。気化熱で体感できるぐらい気温が下がる。

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水が枯れてた蛇形地蔵。実際、蛇はたくさんみた。エサのカエルも多いからか。

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しっかり休んでかなり回復した。

三越峠からはアップダウンを繰り返しつつ高度を下げ、舟玉神社で休んだりしながら、発心門王子に到着したのは、16時ごろである。ここからも車路を多く歩くので、特に歩く必要もないと思う。

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舟玉神社

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休憩中。

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発心門まで来ると、ついたー、という気分になる。

もう少し下ると自動販売機があって、我々は自販機王子として崇め奉った。昔ながらの農村風景の中を歩き、76番のあるゴールの熊野本宮大社に到着したのは19時前であった。

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コーラうめぇ。

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暗いけど熊野本宮。

宿はちょっと離れた川湯温泉にとっていたのだが、電話がかかってきて本宮まで向かえにきてくれた。小さいながらここも源泉のある民宿で、疲れきっていたので夕飯はなんだったか記憶にない。

201007熊野古道その三(7/4,5)

ここからは観光だ。

川湯温泉からバスで熊野にでて、まずは大斎原(おおゆのはら)。ここは昔、本宮が立っていた中州である。明治になってから大水で流されたので現在の場所に移動したとのこと。

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苔むしている

改めて本宮大社におまいりし、おまいり餅も食べた。簡単な昼食を食べてから、バスで熊野川下りの場所まで移動する。

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熊野本宮大社

今はダムができて大人しくなったが、昔は川の流れも厳しく、いかだ舟が難破するポイントがいくつもあったという。しかし、川面を吹く風が心地よい。水面にうっすらともやの立つのも美しい。

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川下り。編み笠は便利だということに気がついた。

新宮には15:30ごろに到着。そのまま速玉大社におまいりする。ここは大社があるだけであまり面白くなかった。新宮駅まで送ってもらい、駅前でさんま鮨を食べて徹氏とお別れ。Fさんと僕は高田グリーンランドのお迎えのバスに乗る。高田グリーンランドも温泉施設であるが、がらがらでよかった。素泊まり4000円たらず。

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熊野速玉大社

翌日は、バスで新宮に出て、電車で那智に向かう。那智からバスで那智大社へ。

那智大社は滝がすごいのでここだけ来る観光客も多く、栄え方が違う。随分壮大な境内だった。近々祭りがあるそうで、その準備中だった。

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熊野那智大社

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那智といえば滝。

那智大社からバスで紀伊勝浦に出て、白浜へ。アドベンチャーワールドにはなぜか6匹もパンダがいるのだ。そのほか、白熊やらイルカショーなど見て和む。7月とはいえ、夏休み前の平日でガラガラだった。

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ささうめー。

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はいっ

帰りは南紀白浜空港から羽田へ飛んだ。

しかしまあ、歩きすぎた。学生じゃないんだから歩かなくていいところは歩かないようにしようと思った。

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