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200809ラダック

200809ラダック その0

海外旅行も正月以来9ヶ月ぶりだ。

かねてよりの念願だったモロッコに行って、マラケシュ→Mtツブカル→サハラ砂漠→フェズをまわってくる計画を立て、ロンプラまで買ってきたところで、今年の9月はラマダンだということに気がついた。ラマダン中は店が閉まり旅行もしづらくなるということで、今回は残念だがアフリカ大陸に足を踏み入れるのは延期し、いずれ満を持して再チャレンジすることとした。

ラマダンということは、第二候補のシリアヨルダンも状況は一緒だ。どうしたもんかなと思案していたところ、旅行仲間のFさんにラダックを勧められた。ラダックはインド北部のチベット文化圏で、ジャンムーカシミール州に属する地域である。以前シッキムに行った際にも候補に挙がっていたのだが、行きづらそうなのとカシミール情勢が気になってシッキムにした経緯があるが、Fさんに聞いてみるとどちらも問題なさそうだ。写真も見せてもらったが、中国に破壊されたラサよりも建物などの状況はよさそうである。それにラダックに行くと、ヒマラヤ以南のチベット文化圏であるブータン、シッキム、ネパール、ラダックを塗りつぶすことができるので、フラグハンターとしてはかなりそそられる。ということで、今年の夏はラダックに行くことにした。

ラダックは日本ではあまり知られておらず、ガイドブックにもちょっとしか記載がないが、白人のトレッカーやインド人の避暑客は多く、夏場は飛行機がすぐ埋まるというので、早めに、デリーからレーというラダックのメイン都市のフライトの予約をしたのが5月末である。行くのは9/20→30で、一番有給と年休を有効に使える日程だ。しかし、予約から4ヶ月もあったので、行くまでの2008年の夏は非常に長く感じられた。その分、計画はしっかり練ることができたが。

以下、参考にしたガイドブックや地図。

  • 『ラダック』(旅行人ウルトラガイド、高木辛哉、2001)
     ラダックのみで一冊というおかしなガイドブック。交通機関や金額が古くなっているのと、作者の関心がチベット仏教に偏っており仏画仏像のいいのがない場所の記述が薄いぐらいで、マストといってよい。
  • 『Trekking in Indian Himalaya』(ロンプラ)
     僕が行くルートがぎりぎり載っていなかったが、つい買ってしまった。あちこち行きたくなる。
  • 『Ladakh&Zanskar trekking map North』(1:15000、Editions Olizane)
     これは、2008年7月に新版が出たばかりの地図で、イギリスから取り寄せてみた。 15万分の一はトレッキング地図としては心もとないが、現地ではもっとまともな地図が手に入らなかったので、結果として大変助かった。この地図を元にポイントをGPSに入れていった。
  • 「北インド・チベット美術館」
     目黒にあるお寺が住職の趣味でやっている美術館。半分冷やかしで行ったら、以外にまともで収蔵物もそれなりにあって面白かった。ちょうどお祭りをやっていて、不動前の町の雰囲気もよかった。

というようにいろいろ準備をして計画したのが以下の日程。

  • 9/20 成田10:30→KL16:40(MH89)
  • 9/20 KL18:20→デリー21:20(MH190)
  • 9/21 デリー05:45→レー06:55(9W609)
    レーで高所順応
  • 9/22
    ラマユルへ車で移動
  • 9/23
    ラマユルからカルシへ車で移動
    カルシからティンモスガンまでトレッキング
  • 9/24
    ティンモスガンからヘミス・シュクパチャンまでトレッキング
  • 9/25
    ヘミス・シュクパチャンからウレトクポまでトレッキング
    ウレトクポから歩くか車でアルチへ
  • 9/26
    アルチ滞在
  • 9/27
    アルチから車でレーに戻る
    上ラダックのゴンパをまわる
  • 9/28 レー07:35→デリー08:50(9W610)
    徹氏の知人宅を訪ねる
  • 9/28 デリー23:00→KL翌06:55(MH191)
  • 9/29
    ポートディクソンに行って泳いだりする
    KL23:30→成田翌07:40(MH88)

レーは高所(3500m)にあるため、デリー<->レーは天候(霧)の影響でよくフライトキャンセルになるという評判を聞いた。ジェットエア(9W)は比較的頑張って飛ばすらしいのと、飛ばなかったときの対応がいいらしい。

帰りの便は変更可能なチケットにしたが、24h前に申告が必要なため、余裕を持った日程で予約しておいて、レー→デリーが飛んだら前にずらすのが正解だった。後で気がついて若干焦ったが、飛行機はちゃんと飛んでよかった。それから、出掛けに台風13号が接近していて、むしろ成田から飛ぶか分らない状況になって気が気ではなかった。日頃の行いは大事ですね。

レーのフライトが気になったので、これでフライトステータスをずっと確認していたのですが、僕がチェックした範囲ではディレイはあってもちゃんと飛んでいました。飛ばない、というのは昔の話なのかもしれません。

同行者はいつもの徹氏。デリーでは徹氏の知人宅を訪問して大変お世話になりました。

写真はここを見てください。

トレッキング中の地図はこんなのです。適当ですみません。

Map2

200809ラダック その1(9/20-21)

東京からレーへ

成田からひたすら移動である。目的地まで飛行機三発だ。身体的にはしんどいが、日本から三発でラダックまで行けてしまうのはすごいと思う。

一本目は、台風13号の影響が懸念されたが、スケジュール通り飛んでくれた。二本目もつつがなく、デリーのIGIに20日夜着。三発目のデリー→レーは国内線ターミナルから翌早朝に出る。国際線ターミナルと国内線ターミナルはバスで30分ぐらい離れており、チケットを見せると空港バス(ただ)の待合室に入れてくれる。つまりeチケットだろうと印刷しておかなきゃダメということだ。待合室はすこぶる快適で、ぎりぎりまで寝てるつもりだったが、バスが着たからと0時頃に追い出されてしまった。失楽園。

Dsc_0023_5インド全体で厳しいのかカシミール州行きだからか分らないが、荷物のチェックがとても厳しかった。搭乗する前に、チェックインした荷物の荷主であることを確認しないと、荷物を積んでくれないのだ。

レーまでは一時間ぐらいのフライトだったが、ヒマラヤの上空を越えるので、眼下の光景が素晴らしかった。天候も申し分なく、スケジュール通りレーに到着。到着時のレーの気温は早朝とはいえなんと5度。さすが標高3,500mだ。

空港からタクシー(120Rs)でレーの町へ移動して、めぼしをつけていたBimla GHにチェックイン(500Rs)。宿の窓から白い山が見えるので感激する。おばさんも親切だった。宿の息子がドライバーをやっているので、翌日のラマユル行きのジープをお願いすることにした。料金は組合?か何かで決まっているので、安心だ。リキル・ゴンパにも寄ってラマユルまで片道2,600Rsだった。

Dsc_0077_2 宿で休んでから、高所順応がてらレー王宮へといってみた。レーの町のどこからでも見える丘の上に立っている王宮跡だが、崩落が進んでいて見るところがあまりないのに入場料100Rsもとるので、中には入らなかった。その裏山のナムギャル・ツェモには城砦跡とゴンパがある。かなり登るので息苦しい。城砦跡は回廊がかっこよかったが、実は立ち入り禁止だったようだ。城砦からレーの町を一望しているうちに雪がちらついてきて驚いた。まだ9月だ。

戻ってから昼寝をした。本当は高山病にはよくないはずだが、前日寝てないので眠くて仕方がない。頭痛があるのでアスピリンを飲み、足がむくむのでザックをしいて足を上げたらだいぶ楽になった。

おきてからまたレーを散歩する。野菜市場で梨を買ってみたり、モスクの裏手のイスラム街のようなところでナン(5Rs)を買ってみたり。ナンは10Rs出したらお釣りがないからもう一枚もってけ、と言われた。みんな10枚とかそういう単位で買っていくようだ。日持ちしそうなので、トレッキングの行動食にする。

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夜、一応温水シャワーが出たが、ぬるくて風邪を引きそうになる。

長い一日だった。

200809ラダック その2(9/22)

リキルを経てラマユルへ

8時過ぎにGHを出発。

バススタンドでタクシーの登録をし、ガソリンを入れてからレーを出て、インダス川沿いに一路ラマユルへ向かう。空港辺りを抜けると軍の施設が多い。さすがカシミール州だ。軍のトラックが通るので道は広いが、ガードレールなどないので、すれ違う時などうっかりするとインダス川に落ちそうでちょっと怖い。この道はずっと行くとカルギルを経てスリナガルに至る。向うはドンパチやってて治安のよくないエリアだが、山脈をはさんでいるのでラダックは平穏だ。

軍エリアを過ぎると地の果て感抜群の風景になる。目の前の山が大体5,000m以上だが、降水量が少ないので雪を乗せている山は少なく、砂山が続く火星のような景色である(行ったことないけど)。

Dsc_0146 インダス川沿いだけ水が豊富なのでポプラのような木が繁り集落が点在している。バスゴの村の辺りで車を止めて写真を撮った。新疆ウイグルに雰囲気は近いかもしれない。

リキル・ゴンパには一時間半ぐらいで到着。

リキルには変な大仏が建物に腰をかけていて外観はかなり怪しい。中に入ると千手観音(千眼千手十一面観音(チューチグザル))やお経(カンギュル)が美しい。真ん中に吹き抜けのあるチベット仏教寺院ではお約束の空間体験も久しぶりだが心地よい。そういえば、レーの空港も何と無くこんなつくりになっていた。今回はお寺の内観をちゃんと撮ろうと魚眼レンズをもってきたのだ。中国では撮らせてくれないが、インドでは大体お願いすれば撮らせてくれるのが嬉しい。しかし、仏様などを撮った写真にはその仏性?も付いてまわると考えられるため、写真(や図像)を粗末に扱うことは許されないし、やっぱり撮ることに対して好意的な感情があるわけではない。中国側ではそれに加えて政治的な事情もあるのだろう。とか思いつつ、取りまくった。

Dsc_0197 外観

Dsc_0191 何故かどくろ。かわいい。

Dsc_0180 チューチグザル(千眼千手十一面観音)

Dsc_0173 内観

Dsc_0172 カンギュル

リキル・ゴンパからまたインダス川沿いの国道に戻り、サスポル、ウレトクポ、カルシと走る。カルシの前ではトレッキング開始場所を気にしながら車窓を見つめていたが、はっきりここだという場所は分らなかった。

Dsc_0282 カルシを抜けるとパスポートのチェックポイントがあり、インダス川の分岐に沿ってぐねぐね高度を上げてゆく。この道が細くてうねっていて迫力がある。以前、Fさんが来た時はバスの屋根だったというが、考えられない。ラマユルの前では通称「月の世界」という風景が広がっているが、土質が違うだけで周囲の火星のような光景と特に違いはない。

ラマユルには、リキルから2時間ぐらいで到着した。バスだともっとかかるだろう。

ラマユルでは、ラマユル・ゴンパ併設のゲストハウスに泊まった。一泊400Rs(飯別(大体食事は別だ))でゴンパが目の前で、今回一番のきれいな部屋だった。

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ラマユル・ゴンパ自体は特筆すべきものはなかったが、お供え物のバター細工を作っているのが面白かった。ねんど工作みたいで楽しそうだ。以前、シッキムで砂曼荼羅作成を見たときにも思ったが、こういうのって楽しそうに作っている。仏様のだからって妙に敬虔ではないところがいい。巡礼っぽいおばあちゃんには10Rs払って写真撮らせてもらった。マネー!だって。

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Dsc_0251 バター細工のお供え物を作ってた

暇だったので月の世界の方に散歩に出たら、道をブルドーザーで拡幅していてジープの渋滞ができていた。荷運びのロバだかラバだかが数匹いてかわいい。日中は日差しが強くて暑いが16時を過ぎると急に冷えてくる。9時頃には寝てしまった。

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200809ラダック その3(9/23)

トレッキング1日目 カルシ→ティンモスガン

6時前にゴンパの読経で眼が覚めた。小坊主達がGHすぐ横の広場で唱えている。朝練的で爽快な目覚めだ。人がやってる朝練ってのはいいね。7時に車でカルシに戻る。600Rs。

Dsc_0294 ラマユル→カルシ。道ちょっと怖い。

Dsc_0299 カルシで朝食を。

一時間で到着。マギー(インスタントラーメン)の朝食を食べて、トレッキング開始場所まで国道をテクテク戻る。インダス川沿いに大体一時間ぐらい歩いたところで、小さい店が出ていて反対側に微妙なトレイルがある。GPSを見るとこの辺のはずなので、店の人に確認するとそうだというので、ようやくトレッキングを開始する。

Dsc_0309トレッキング開始場所の小店

最初ちょっと勾配があるが、すぐにだらだら 登りになった。景色は振り返ると雪を乗せた山が見えるが、それ以外は砂山の重なりだけである。たまに軍用機が上空を飛ぶ以外は音もない。一度だけ鹿っぽい生き物の群れを見かけた。

Dsc_0317 ずっとこんな。

Dsc_0352 暑いよ。

3時間弱ぐらいでボンボン・ラ(ラは峠)に到着。それまで砂山だけだったのが、いきなり目の前に谷が広がり、本日のハイライトである感動的な風景だ。明日のトレッキングルートであるティンモスガンからアンの村や、ティアのゴンパらしきものも一望できる。この谷はインダス川に流れ込む支流のひとつで、緑も豊富である。昼の行動食を食べたり、写真を撮ったりしてはしゃぐ。GPSによると標高3,546mである。レーと同じぐらいだ。

Dsc_0368_2 峠の表現。

Dsc_0388 あほっぽいですが、広がりの表現。

Dsc_0407 Dsc_0406

だってこんなですよ。

谷の上手のティアの方のゴンパに行ってみることにした。地図によると3つぐらいあるようだが、どれかにたどり着けばよいぐらいのノリだ。ボンボン・ラから急な崖を下って谷底に降りていったが、トレイルが適当に分岐していて心もとない。ジープ道に出てみたり戻ってみたりしているうちに、谷の随分下手まで来てしまった。インダス川の支流はのどかで、洗濯や農作業をしているおばさんたちが見知らぬトレッカーを笑顔で迎えてくれる。夏が終わったばかりの時分だが、木々の紅葉が早くもはじまっていて、高所の強い日差しによく映える。

Dsc_0430 Dsc_0435

Dsc_0436 Dsc_0440

谷底に降りてからの勾配は意外に大きく、人里に入っているのに休み休み、上手のティアの辺りまで一時間ぐらいかかって歩いた。小高いところにゴンパ的なコンプレックスと思しき構築物が見えたので、その下でお茶休憩してから這い上がったら、実はゴンパではなく人家の集合体でがっかりする。

Dsc_0447 おいおい、これゴンパだろうよ。

Dsc_0453_2  行ってみた。

Dsc_0454 違うのか。

地図で一番近いツェモリン・ゴンパはどこだ聞くと、さらに上に続く道を指し示すので、どうするか考えた末、せっかくなのでそこまでは行ってみることにして、さらに30分強ぐらい登ると、ようやくゴンパに着いた。

Dsc_0463 道中のおばさん。

Dsc_0470 小坊主ども。なんか違和感が。。。

ツェモリン・ゴンパに入ってみると、早速小坊主がコスモスっぽい花の咲いている境内に迎え入れてくれて、食堂的なところで歓待してくれた。ミルクティーにバター茶、クッキーと、これまでにないおもてなしだ。小坊主達の声のトーンにふと思いついてガイドブックを見てみると、ツェモ・リンというのはやはり尼寺のことだった。この小坊主達は尼僧だったのだ。どうりで花とか咲いちゃってるわけだ。その後、タンカのある勤行の部屋と本尊のある部屋を案内してもらって、ゴンパを出た。もてなしの心で歩きつかれた体も回復したような気がする。

Dsc_0476 ティアから今日の目的地であるティンモスガンまではジープ道があるので、そこをだらだら下っていくことにしたら、やはり若干遠回りだったようで一時間半ぐらいかかり、ついた頃には日が傾いてきていた。ティンモスガンは宿が少ないので村人に聞いてみると、今はGHはやっておらず、高いホテルかキャンプサイトしかやってないとのこと。その人が民泊できるところを案内してくれるようなことを言っていたが、ものめずらしさもあり、まずはホテルに行ってみることにした。ルピーもあまりそうだし。

名前を控えるのを忘れてしまったがそのホテルはティンモスガンからアン方面にちょっと登ったところにあり、ついた頃には6時ぐらいになっていた。明日のルート方向なのでちょうどいいといえばよいが。ここは、夕食朝食込みで一泊1,500Rsで、食事は何種類かのカレーでとても美味しかった。ホットシャワーはないので、バケツで熱湯を用意してもらって砂っぽい体を拭うと気持ちが良い。よく歩いた一日だった。

Dsc_0480 本旅行の最高値。

200809ラダック その4(9/24)

トレッキング2日目 ティンモスガン→ヘミスシュクパチャン

今日は比較的歩く時間は少ないが、峠を二つ越える予定だ。

朝、ティンモスガンの村を散歩してから9時に出発。アン(ANG)の村まで紅葉の川沿いにジープ道を歩く。途中、意外なことにスクールバスに2台も会う。アンではすぐ川を渡らなければならなかったが、分らずに随分上まで行き過ぎてしまった。どうもトレッキングルートよりも村中の方が分岐があったり複雑なので道の見当をつけづらい。

Dsc_0498 やらせ。

Dsc_0503 スクールバス。

Dsc_0528 アンの分岐らへん。

アンの村を出る辺りには、殆ど役に立たないトレッキングの概念図を描いた案内板とタルチョー的なものが立っている。そこを過ぎるとまた初日と同じような砂山の景色が続くだらだら登りだ。

Dsc_0533 アンを出た辺り。

Dsc_0537 今日も暑いねえ。

Dsc_0541 こんなだよ。

アンから一時間ぐらいで、本日最初の峠Lago La(3820m)に到着した。峠の景色はやっぱり素晴らしいのだが、進行方向に次の峠Mebtak La(3820m)が見えており、今いる峠との間にわりとしっかりした谷があって、一旦崖を下ってまた登らなければならないのがはっきり分り、ゲンナリする。地図では等高線をまたいでいないのでこんなに急峻だとは思わなかったのだ。十五万分の一はトレッキング地図としてはさすがに辛い。

Dsc_0543 Dsc_0565

気を取り直して、峠からの風景を楽しんで行動食を食べたり、記念写真を撮ったりして元気を出す。昨日のBongbong Laとは違った山岳系の地の果て感があり面白い。しばし休んでから崖に取り掛かる。下りは道が痩せているだけで難しいことはないが、足を滑らすとやばい崖になってるので集中力が要される。この日は天気が特に良かったので、登りは暑かった。

Dsc_0568 危なっかしい。

Dsc_0573 つきました。

一時間ぐらいで次のMebtak Laに到着。峠の先は平坦な下りなので展望はさしてよくないが大いにほっとした。今日の目的地のヘミス・シュクパチャンの「シュクパチャン」というのは「ヒマラヤ杉のある」と言う意味だそうだ。確かに杉っぽい木がいくつか生えており、地面も湿地のようになっていて、ここだけ植生が違うような気がした。

ヘミス・シュクパチャンでは、ディスキットGHに泊まる。300Rs(食事別)。この宿のダイニングの居心地が大変よく、とても気に入った。あぐらで座る台と小さなちゃぶ台みたいなのが日本でも手に入らないだろうか。また富山の薬科大学と京都で東洋医学の勉強をしていたというイスラエル人が娘さんとトレッキングにきていて、しばし話をしたりした。ヘミス・シュクパチャンにはリキルを経由してレーからのバスも来ておりアクセスもいい。いいところなのでもっと人がきてもいいと思うが、あとはテント泊が二パーティいるだけだった。夜は天の川がきれいだった。

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ディスキットゲストハウス

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風景

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動物

200809ラダック その5(9/25)

トレッキング3日目 ヘミスシュクパチャン→リゾンゴンパ→ウレトクポ→アルチ

今日はトレッキング最終日で、ウレトクポまで行く。そこからは根性で歩くかバスが通りがかるかに期待して何とかアルチまで行きたい。

8時出発。昨日のイスラエル人が乗ったレー行きのバスに抜かれたりしながら、Tsarmangchan La(3870m)にはあっという間に到着。ヘミス・シュクパチャンには学校があるので、僕らの歩くトレッキングルートの向うから、二ノ宮金次郎ばりに教科書を広げながら子供が歩いてくるのにたくさんあった。毎日高地訓練だ。

Dsc_0618_2 Dsc_0621 

峠の正面にはヤンタンの村が見えているが、そこまでは行かないで手前を谷沿いに右に折れて、リゾン・ゴンパの方面に下っていく。しかし、どうも川が増水して流されたようで、あるべき道や橋がない。石がごろごろしている河原を時折(10回ぐらい)ジャンプして川を渡ったりしながら懸命に下る。たまに牛が変なところにいて、どうやってきたのだろうと不思議に思う。

Dsc_0647 道はどこだ。

Dsc_0645 なぜかどこにでも牛はいる。ユビキタス牛。

Dsc_0654 こんなのばっかり。

Dsc_0651 足もひねろうものです。

Dsc_0656 こういうのもよくあった。

途中、足をひねってしまったので川で冷やして、立った直後にまたひねったりとか切ないことをしながら、リゾン・ゴンパ前のジープ道に4時間ぐらいかかってようやく到達した。その嬉しいことといったら。リゾン・ゴンパ方面へ歩けどもなかなか着かない。崖沿いの道を回り込んだらチラッと見えたので、そこに荷物を置いて外観だけ見に行った。急いでいるので、中は残念ながら省略。

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リゾンからウレトクポの下りは大体ジープ道を歩けたが、一部それも流されていて修復中だった。リゾンから上流のヘミス・シュクパチャンまでの道や橋が直るのはしばらくかかるだろう。もともとリゾンから先は車が入れないので、トレッカー以外には影響はないかもしれないが。

リゾンからさらに1時間半かけてウレトクポに到着。たいした集落ではないが国道に出ることができて一安心だ。国道をアルチへとぼとぼ歩いていたら、軍の荷物を運ぶ巨大なトラックが拾ってくれた。アルチへの分岐を行き過ぎてサスポルまで連れて行かれたが、それでも大変助かった。100Rs払った。サスポルからアルチ分岐の橋まで戻って、そこからさらに5kmぐらい歩いてようやく目的地のアルチのZamskhang GHに到着。ここはFさんのお勧めで、値段も安いのにいい宿だった。

Dsc_0681 アルチに行く橋。

疲れたのでご飯を食べて早々に就寝。

200809ラダック その6(9/26)

終日アルチ

アルチには、チベット仏教圏有数の壁画や仏像で知られるアルチ・チョスコルというゴンパがある。残念ながら内部の撮影は不可である。

境内のいくつかの建物のうち、スムチェックという三層のお堂、本堂で一番古いドゥカン、二つならんだロツァヴァ・ラカンとジャムヤン・ラカンの計四つが公開されており、旅行人のガイドブックを開いてこれは何だとかいいながら見ているうちにだいぶ詳しくなった。一応仏教なので、弥勒菩薩とか観音菩薩とか対応がつけられるのだ。

スムチェックは中央の仏塔を囲む四面の彫刻が圧倒的だ。いろんな如来やら菩薩やらの立像だが、暗い中で鮮やかな色彩が楽しい。立像は頭が上の層に突き抜けているぐらい大きい。5mぐらいもあるだろうか。

Dsc_0693 外観

Dsc_0684 彫り物。外はたいしたことない。

ドゥカンは、入ってすぐの吹き抜け広間の雰囲気もいいが、その奥の壁画が圧巻。壁いっぱいにいろいろな曼荼羅が描いてある。本尊はナンパ・ナンツァ(毘盧遮那如来(大日如来))で、ミキョパ(阿シュク如来)、リンチェン・チュンネ(宝生如来)、オパメ(阿弥陀如来)、ドニョ・ドゥパ(不空成就如来)の4つがまわりを囲んでいて、全部で五智如来をなしている。大日や阿弥陀以外は日本では行くところに行かないとあまり目にすることがなさそうだ。

ロツァヴァ・ラカンは、高僧であるリンチェン・サンポを祀ったお堂である。いまいちよく分らなかった。

Dsc_0690  ジャムヤン・ラカンのとなりのロツァヴァ・ラカン

一番気に入ったのがジャムヤン・ラカンで、ジャムヤンすなわち文殊菩薩を祀ったお堂である。日本の大人しいイメージと違って、持物として片手に経典、片手に剣をもっているので分りやすい。堂の中央に立方体の台座?があり、それぞれの面に金色、白、赤、青のジャムヤンのド派手な像が立っている。どれだけ文殊菩薩好きな人が作ったんだろう(笑)。

Dsc_0689 一生懸命外から撮った(笑)ジャムヤン・ラカン

Dsc_0701 これは境内のチョルテンを下から覗いた

宿に戻ってからは、日のあるうちにまたバケツにお湯をもらって体を洗ったり、お茶飲んだり、散歩をしたりしてゆっくり過ごした。散歩してると羊や牛がうろうろしてたりするのどかいいところだ。

Dsc_0706 宿の前の小道。羊が。。。

Dsc_0707 アルチのメイン広場。バスもここから出る。

Dsc_0710 宿の広い庭。

Dsc_0725 部屋内部。

200809ラダック その7(9/27)

上ラダック

アルチ7:30発バスは時間ちょうどに出発し、数日前に下ってきた道をインダス川沿いにさかのぼって、2時間後にラダックに到着した。ラダックを出たのはつい3、4日前のはずだが、何と無く景色が違う。どうやら山の雪の量が増えている。徹氏もそう言うので気のせいではない、ここでは早くも9月末から冬支度が始まってしまうようだ。

Dsc_0726 雪、増えてない?

すぐにBimla GHに再度行くと、おばちゃんが歓待してくれた。午後は上ラダックのゴンパをまわろうと考えていたが、息子のドライバー氏が空いているというのでまた運転を頼むことにした。ヘミス、ティクセ、それにシェイの3箇所をまわる公定料金で1,260Rsだ。観光客が行くようなところはあらかじめ料金が設定されている。インドらしくないが、面倒な交渉ごとがいらないのでかなり助かる。ヘミスとティクセはみたいと思っていたのでシェイは蛇足だが、せっかくなので三寺巡りとする。

食事をしてから、と思っていたのだが、閉まってしまうのですぐに行った方がよいという助言に従って、荷物を置いてすぐ出発した。実際、どのゴンパも1時から2時がランチタイムでクローズしていたので、行く人は気をつけるとよい。

レーを出て、国道をマナリ方面に向かって走る。下ラダックに比べて標高が高いのと地形的に山が近いということもあるだろう、雪を乗せている山がよく目立つ。最初の目的地は一番遠いヘミス・ゴンパで、インダス川を渡った山裾にあった。

ヘミス・ゴンパは大変大きなゴンパで、駐車場に観光客と思しき車も何台も止まっていた。アプローチから見るとのっぺりした要塞的な外観だが、門をくぐって中庭に入ると、派手なお堂が並んでいる。残念なことに左側のお堂は修理のためか解体の真っ最中だった。右側のお堂(ツォム・ラカン)に入ると他のゴンパと同じような吹き抜け空間だが、下ラダックのゴンパに比べると高くて広い。裏手には5mぐらいあるグル・リンポチェを祀ったお堂がある。このグル・リンポチェはチベットを代表する高僧なのだが、どこで見てもちょび髭を生やして眼をまん丸に見開いていて、コミカルでちょっとかわいい図像表現となっている。奥の方の本堂には、一番の見所であるという壁画がある。行ったときにはお勤めの最中だったが、読経中の僧侶がOKみたいなそぶりをするので、恐縮しつつ闖入。有名寺院だけあって向うも観光客慣れしている。壁画や仏像もだが、謳いあげるような読経の雰囲気がとてもよい。

Dsc_0732 ヘミス外観

Dsc_0735 中庭から

Dsc_0739 中庭から見上げる

Dsc_0756 お堂内部

Dsc_0760おひげのグル・リンポチェ

Dsc_0769 本堂の壁画と読経

Dsc_0771 本堂

ティクセに行く前にモモとトゥクパで昼食をとる。国道沿いの食堂のトゥクパは、麺と羊肉だけというストロングスタイルで、スープはバターと塩な感じだった。

Dsc_0781 よく晴れていた。

Dsc_0782 モモ

Dsc_0796 ティクセへの道中の城砦?たたずまいがいい。

ティクセ・ゴンパもヘミスに負けず大きなお寺だが、それよりもなにより、ロケーションが素晴らしい。ほとんど砂礫に浮かぶモンサン・ミッシェルである。内部は大小のお堂がある同じような構成だが、そこから見える景色が素晴らしい。結合部までしっかり作ってある密教系の仏像やお経が収めてあるカンギュル、有名なチャンパ大仏など、収蔵物も面白いものがたくさんある。同じような顔をした犬も3匹ぐらいいて和んだ。ここの一番の見所は15mもあるチャンパ(弥勒菩薩)の大仏で、屋内に二層ぶち抜きで安置されている。金ぴかでド派手だが、ディテールが細かくてカッコいい。頭の冠には例の五如来が乗っている。ラダックの写真というと必ず出てくるのがこのティクセのチャンパ大仏である。1980年にできた新しいものだそうだ。

Dsc_0803 ティクセ外観。要塞っぽくてカッコいい。

Dsc_0806 ティクセから。

Dsc_0812 犬。

Dsc_0816 内観。奥の写真はダライラマ。

Dsc_0821 結合中の仏。ディテールも作りこんであったよ。

Dsc_0832 カンギュル。

Dsc_0829カンギュルの中。

Dsc_0839 暗くてよく見えないが、千手的なものがいた。

Dsc_0848 中庭

Dsc_0850 チャンパ大仏

Dsc_0852_2  でけえ。

シェイ王宮は廃墟で特に見るものはなかった。併設されているゴンパにも大仏があるが、ティクセのに比べるとだいぶ造形が甘い。とても小さな子猫がいた。

Dsc_0867 ディテール甘いよなあ。

Dsc_0870 にゃん。

レーに戻って、土産物などを物色。どの店も同じようなものだがつい足を止めてしまう。夜は徹氏が懸命にデリーの知人の電話。なかなか繋がらなかったが最後にやっと話ができた。明朝、空港で待ち合わせだ。

200809ラダック その8(9/28)

デリー

またドライバー氏に空港まで送ってもらう。200Rs。レーの空港はセキュリティチェックが厳しいので7時半に乗るのに6時に空港着。飛行機は無事飛んで、デリーに定刻に到着。

徹氏の知人夫妻が運転手の運転する車で迎えにきてくれ、早速家まで連れて行ってくれた。デリーに駐在する各国の駐在員が集まるコロニーのような地域があるらしく、お宅もそのような閑静な住宅街の一角にある。天井の高いゲストルームつきの広い住戸で快適そう。ただし、停電が多くエレベータは危なっかしいらしい。日本食を頂き日本語で話してるうちに日本に帰ったような気になるが、まだ二本飛行機に乗らなくてはならない。その後も、買い物、ラールキラー、マクドナルドでマハラジャ・セット、学芸会的なインド舞踊など一日付き合っていただいた。正直、このデリーでの一日をどうしようか考えあぐねていたのでかなり助かった。

Dsc_0876 ラールキラー

Dsc_0903 ラールキラー

Dsc_0916 ラールキラーの犬

Dsc_0921 学芸会的なインド舞踊

空港に送ってもらって、23時発のKL行きフライトに搭乗。

200809ラダック その9(9/29-30)

KL

KLにも早朝ついた。成田行きが23:30なので、ここでも丸一日ある。予定ではポートディクソンというビーチに行こうと考えていたが、生憎天気があまりよくないので、KLの町を観光することにした。

KL HOP-ON HOP-OFFという周遊バスがあるので、それのチケットを空港でかって、一周してみる。涼しくて空いていて快適だ。ヘッドフォンがあって、日本語説明もテープで聞けるようになっている。KLタワーで降りてタワーに上がると、屋上にプールのついたマンション?がたくさん生えている。エレベータで降りようとしたら扉が閉まらない。怖いので別のエレベータで降りた。OTIS製だった。

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昼食はツインタワーの足元のKLCCというショッピングセンターのフードコート。マレーシア料理専門の食堂は町にはあまりないようだが、ここだと食べられるそうだ。この選択は大正解で、特にチキンライスが激旨だった。いろんなものをがつがつ食べた。午後は水族館に行ったり、中華街に行ったり。KLは町もきれいだし、飯も旨くていいところだ。またゆっくりきたいと思った

Dsc_0945 何萌え?

Dsc_0949 そんなにタワー好きか。KLIAにて。

程よく時間も潰れたので、空港に戻って帰国。10日間でもかなり充実した旅行だった。